久光製薬は、米国特許登録製品「粘着剤およびこれを用いてなる貼付製剤」における特許権を失った

Scott Daniels and Misako Goto | June 23, 2010

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特許権者は、米国特許権に対する再審査請求により予想外の結果を生むことがある(Ex parte Yasukochi et al

久光製薬は、米国特許第7034083号(以下083号)「粘着剤およびこれを用いてなる貼付製剤」においてクレーム1、3、6に関して、いくつかの先行技術文献が当初出願の特許審査手続きの中に含まれていなかったとして米国特許庁に再審査を3年前に申請していた。特許権者の再申請請求は認められたが、米国特許庁は083号の6つ全てのクレームに対して再審査することを決めた。特許権者はクレーム2を取り消したが、米国特許審査官は新たに引用された先行技術に基づいて残りのクレームを拒絶した。特許権者は、特許審査官の拒絶決定に対し反論、対処したが、審査官は当初出願の引用文献に関してクレームを拒絶した。米国特許審判部は、審査官の周知の先行技術を基にしたクレーム拒絶決定を確認した。特許権者は、特許審判部の周知の先行技術を基にしたクレームの拒絶は、その根拠となった先行技術の「特許性を新たに問うには十分」でなく、法律上不適切だとした。特許審判部は、先行技術の特許性を新たに問うことは特許審判部ではなく、特許庁長官に申立てすべきであるとし、特許権者の掲げた争点を検討しなかった。特許権者の特許審判部への再審査請求の権利の範囲を定める米国特許法35 U.S.C. § 134(b) は、特許庁長官への申立てが正しいと解釈される。一方で、ニューマン判事のRecreative Technologies ケース[1]では、特許審判部は先行技術の特許性を新たに問うことに関して管轄権があると解釈される。よって、特許権者は、裁判所、または、特許庁長官へ特許審判部の下した決定を申立てするべきかどうかが問われる。また、特許権者の申立てに対して特許審判部の下した他の決定内容も興味深い。特に、特許審判部は、「粘着剤ポリマーは、ホウ酸または、その誘導体の交差結合から構成されるもの」とし、無交差結合から構成された粘着剤も含むという広い解釈をした。特許審判部は、特許権者の粘着剤ポリマーは交差結合と無交差結合から構成されるものではないとするクレームの限定を容認しなかった。特許審判部は、いくら明確に明記されていたとしても、クレームの補正の代わりにクレーム範囲の否定を容認することは不適切であると説明した。


[1] 83 F.3d 1394 (Fed. Cir. 1996)

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